病院やクリニックに勤務する看護師にとって、採血や注射は避けて通ることができないものである。
だが｢採血や注射が好きですか?｣と聞かれて、｢はい｣と答えられる看護師さんは少ない。
なぜなら、採血や注射は、直接肌に針を刺す行為で、痛みを伴うからだ。
患者に痛みを与える行為を好きだという人はあまりいない。
患者の反応もさまざまだ。
｢痛くないようにしてね｣や｢絶対に1回で終わらせてね｣などと言われるとプレッシャーがかかってしまうものだ。
また、血管がぷくっと浮き出ている患者なら刺しやすいが、血管が分かりにくい患者もいる。
血管を探しにくい患者の時は、内心不安に感じるものだが、患者が不安になってしまうので看護師が表情に出すことはできない。
採血や注射が苦手な看護師でも克服することは可能である。
まず、患者に採血する前、注射をする前、患者に見られない場所で大きく深呼吸しよう。
自宅で血管を探すトレーニングをするとよいだろう。
右手の人差し指（左利きの人は左手人差し指）で、自分の血管を探す訓練をしよう。
血管の深い、浅いはあっても、血管がある位置は誰でもほぼ変わらない。
血管の位置を感覚で覚えると、失敗がなくなるだろう。
またイメージトレーニングは大切で、｢ダメだ｣と思ってしまうと失敗しがちである。
｢絶対に入る！｣と信じて、血管に針が入った時のイメージをしてみるなど、普段からのトレーニングで自信がつき、苦手意識が克服できるだろう。